Sunday, July 10, 2011

8日目 スタバで議論

あーまたもやすっぽかしてしまいました…8日目の土曜日の話でございます。

今日は朝10時に家を出発。目的は「Departures(おくりびと)」を見るため!
1週間前の記事を読んでもらえればわかると思うんですが、現在はフィリピンでは日比友好月間ということで、無料で日本映画を放映するキャンペーンを行っています。先週は違う映画を見たのですが、今週はおくりびとを見よう、ということになって。同じ寮にいるNGOスタッフとともに出かけました。
ちょっと前の記事にも書いてありましたが、私の周りは今「おくりびと」ブームで、皆ことあるごとにdepartures, departuresと言って見に行きたがっていました。

映画館のある高級モール「シャングリラ」に来てまずは下ごしらえ。この日食べたのはラザニア!おいしかったですよ~。他の人がマックを食べていたためおすそ分けしてもらったら、ポテトの味が全く日本と一緒!!!感動。

前にケンタッキーで食べた、みたいな記事があったと思うんですが、ケンタッキーは基本日本とメニューも違うし、味も違うし、店の感じも何もかも違うんですよー。日本のKFCほどケンタッキーおじさんがフィーチャーされてないし…でもマックは店の感じ、メニュー、味とほとんど変わってないんですね。これは面白い。そしてありがたい。

マックの普遍性?に感動しつつ??映画館へ向かうと……ものすごい長蛇の列。
そして満員との知らせ。始まる2時間も前に行ったのに~。無料かつ土曜日ということもあって午前から行列ができていたようです。泣く泣く諦めて買い物しつつ帰宅。本当に見たかった!!!

後で映画を見れたスタッフに聞いたんですが、日本映画史上最高!!と言っていたので本当にいい映画だったようです。

予定がつぶれてぐだーっとしていたんですが、このブログもあるし笑 せっかくの休みだから冒険しようと思い立ち散歩に行こうとしました。するとスタッフの人も暇していたようで、一緒に歩いて20分くらい先にあるスタバまで行きました。

さっきのマックのように、スタバは店の雰囲気、メニュー、味も日本とほとんど同じでした。最近出た新商品も日本を発つ前に見た日本スタバの新商品と全く同じもの。ということは国によって変えるということをしてないんですねー勉強になりました。

頼んだのはこちら↓



もちろん日本のものとほとんど同じ味でした^^
店内には商談?中のビジネスマンや勉強している学生がちらほら。これも日本でもおなじみの景色ですね。

さて、NGOのスタッフの一人、Jさんと一緒にスタバに行ったわけですが、食べているうちに真剣な議論になりました。私とこのJさんは毎日一緒に職場まで行っているのですが(私のお世話係をしてくれているのです)、普段の話しの内、9割がジョークです笑。 なので今日真剣に話せたのはとても新鮮なことでした。

まず、大学の話。成績のつけ方、授業態度、勉強の仕方、専攻を変えるということ、教授との接し方…いろいろと話しましたが、日本と随分違うなぁと思いました。Jさんは一度、教授と意見が合わず単位を落としたことがあるそうです。でも聞いた限りではJさんにはJさんの信条があって、それを意見として言っただけなのに教授側が気に入らないから落としたような感じでした。それが唯一単位を落とした授業だ、と言っていたのでそういうことってフィリピンでもあるんだなぁと思いました。

それから、政治の話。マルコス体制~今に至るまで、どのように国民が独裁者から国を取り戻したのかを熱く語ってくれました。誇らしげに語るJさんを見て本当に自分の国を愛してるんだな^^ということが感じ取れました。しかし現在でも汚職や、頭は良くてもそれを悪知恵に使う政府の人々のおかげで発展が遅れていることを嘆いていました。また、国際関係の話では、フィリピンと中国がある石油がとれる場所周辺の島の領有権を争っていることを聞きました。日本も中国とその件で争っているので、この件はかなり驚きました。
しかしその話の時、Jさんは、そんなことで争うならその島が沈んでしまえばいいのに、と言ったのを聞いて感動しました。私は正直言うと、その島が日本のものとして国際社会に認めてもらえればいいな、と思っていました。でもJさんは全く違う発想をした。確かにそんな小さな島なんて、なければ領有権争いなんておこらない。自分もそういう考え方ができる人間になりたいと思いました。

また、Jさんは日本の震災のニュースの中で、日本人がちゃんと列を作って物を買いに並んだり、帰宅困難者にご飯を提供する店の人々の姿、パニックを起こさない日本人の姿に驚いたと言っていました。これは報道でも海外が驚いている、と言われていましたが、やはりフィリピンの人の間でもこれは驚きだったそうです。フィリピンで同じことが起きたら、物の奪い合いになる、と。日本人は例えば電車でも1列にきれいに並んでいるし、車も逆走したり線を無視して走ることはそうそうないですよね。でもフィリピンでは皆好き勝手に道路を使っている。小さな子供も、「はねられるかもしれないから危ない」という認識が無いため、こどもが道の真ん中に突っ立ったりして危ない光景がそこらじゅうに広がっている。
Jさん曰はく、教育がしっかりしていないからこうなる、と。そもそも教育の重要さが分かっていないから、意味もなく学校を休んだりやめたりする。学校に行くことでどれだけ将来が開けるか分かっていない。学校に行かないから、道路の危険さも小さなルールも分からない、守れなくなってしまう。教育の大切さが分かったらそんなことにはならない。だからいつまでたっても発展できなくなってしまう、と。

また、Jさんは前に教授を志していたことがあったそうなんですが、もし自分が教授になっていたらフィールドワークを基本とした授業をやりたかった、と言っていました。講義で教えてもらったことは1時間程度しか覚えていられないけど、実際に目で見て、触れて、体験したらもっと実感できるし学べる。自分がいろいろ体験してきてもっとクリティカルにロジカルに物を見れるようになったから、子ども達にもそういう体験をしてほしい、と。

私は今所属しているNGO(インターン先ではなく日本国内で)で教育プロジェクトに携わっているんですが、改めて教育の大切さ、それも体験を通した教育の大切さを痛感しました。「教育は未来の国のため、発展のため」なんていいますが、教育の効果って測るのが難しいんですよね。実際効果が出るのってずっと先の話だし、目に見えるものじゃない。だからその言葉を言う度、それって机上の空論なんじゃないか、とか理想主義的なんじゃないかとか考えていたんです。でもそんなことないんじゃないかって気になりました。たった一人の人と話しただけですけど、まだ発展の途上にある国の人も、その問題をたどれば教育の重要さというところに行きつく。やっぱり教育は国の柱だし、発展の始まりにあるものなんじゃないかと思いました。自分のやっている活動により自信を持ってやっていこうと思います!

Jさんは昔グリーンピースでもインターンをしたことがあると言っていました。グリーンピースといえば捕鯨問題。長くなるので割愛しますが、私はクジラは食べませんし捕鯨が100%良いものとは思いませんが、グリーンピースのやり方にとても疑問を持っているのです。なので思い切っていろいろ質問してみました。まぁこの話も私が熱くなってしまうので笑、やめますがJさんは温かく答えてくれました^^

ほんとにJさんは頭がよく(フィリピン大学出身)でいろいろな経験をしている人なので、話が面白くて盛り上がりました。結局そんなこんなで2時間半しゃべり倒して家に帰宅。
いやいや、いろいろな話が聞けてよかったです。やっぱり私はすごく政治に興味があるなぁと思いました。もうこういう議論大好き人間なので(気持ち悪いですねw)私は一人で盛り上がってしまいました。

私の大学は特殊で、3年生になってから専攻を決めるのですが…いやはや迷いますね。勉強したいことがありすぎます。の割には机に向かうの苦手なんですけどね…^^;自分と全く違うバックグラウンドを持った人と語り合うのが好きです。

なんか今日も文字ばっかりの真面目ブログになってしまった。私がはっちゃけられるような(今日もある意味はっちゃけてたけどw)何かが起こるように願っててください笑

ではおまけ。散歩途中にあったカトリックの教会。



なんか面白い形してます…よね?フィリピンにはカトリック教会がたくさん。

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